当院ではこれからの母児の健康管理のため、下記項目について検査をいたしております。
それぞれの検査は、お母さまの健康を守り、元気な赤ちゃんを産むために必要な検査です。
母子手帳添付の妊婦健康診査受診票にて一部公費負担で受けられます。

当院かかりつけの方は、妊娠20週・28週・36週に胎児スクリーニング検査を行います。

胎児スクリーニング検査

妊娠中の検査

初期検査

貧血

血色素量(ヘモグロビン)が低下している状態です。妊娠前には貧血がなかった方も妊娠中に貧血になることがあります。妊娠中は血液が薄まること、赤ちゃんの血液を作るのに鉄分を使うことが貧血になる原因です。妊娠初期、中期、後期に血液検査をします。貧血の方は、鉄剤投与(内服または注射)が必要な場合があります。出産時は必ず出血しますので、貧血のある方は妊娠中に治療しておく必要があります。

白血球

体の中に感染が起きた時に細菌と戦う成分です。妊娠中は平常時より上昇していることもあります。極端に低かったり高い場合は注意が必要です。

血小板

血液を固める成分です。出血した場合に止血する役割があります。10万未満の方は、その後の変動をチェックする必要があります。

血液型

ABO・Rhの検査を行います。出産時の万が一の大量出血に備えて血液型を調べておきます。

不規則抗体

ABO型やRh型以外にも30種類以上血液型があります。過去の輸血や出産、流産などによって新たに抗体を作ることがあり、これを不規則抗体と呼んでいます。これを持っている方に、普通の血液を輸血すると副作用を起こします。したがって、万が一輸血をする場合、抗原をもたない血液を用意する必要があります。また、母体に作られた抗体が胎盤を通過して、赤ちゃんの血液を破壊し、赤ちゃんの貧血を起こすことがあります。このような抗体をお持ちの方は注意深く経過を見ていく必要があります。不規則抗体(+)の時はさらに詳しく検査します。妊娠初期には陰性でも妊娠経過中に出現してくる可能性もあることから、妊娠後期にも検査を行います。

血糖

糖尿病や妊娠糖尿病の疑いがあるかを調べる検査です。血糖値が100mg/dl以上の方は、精密検査が必要になります。

B型肝炎・C型肝炎

現在もしくは過去にかかっているか調べます。肝炎の症状がなくても肝炎ウイルスが体内にいることがあります。母体の体内にウイルスがいると、分娩時にそのウイルスを赤ちゃんに移してしまう確率が高いので、前もって肝炎ウイルスの存在を確認しておくことは重要です。ウイルスの存在が分かっていれば、出産時の赤ちゃんへの感染の危険を減らすことができます。

梅毒

現在かかっているかもしくは過去にかかっているか調べます。胎盤を通って子宮の赤ちゃんに感染し、赤ちゃんに障害を起こすことがあります。感染が確認されたら、パートナーと一緒に治療が必要となります。

風疹抗体

お母さんが風疹に対する抗体を持っているか調べます。妊娠中期までにお母さんが風疹に感染すると、生まれてくる赤ちゃんに障害が起きることがあります。風疹抗体が32倍以上、128倍未満の方は、そのまま様子を見ます。ただし、最近発疹が出て感染の可能性がある方は申し出てください。256倍以上の方は、はっきりした感染が過去になければ追加検査として風疹IgM抗体検査が必要です。また、同時にHI抗体も再検査し抗体の変動をみます。
16倍以下の方は妊娠中に再感染しないように、人混み等にはできるだけ近寄らないでください。
抗体が16倍以下の方は、産後MRワクチン接種をおすすめします。(接種後2ヵ月は避妊してください)
MRワクチン料金は11,000円(税込み)です。

HIV

HIVにかかっているか調べます。HIVはエイズ発症の原因となるウイルスです。赤ちゃんのHIV感染のほとんどはHIVウイルスをもった母親から感染したものです。ウイルスの存在がわかっていれば、出産時の赤ちゃんへの感染の危険を減らすことができます。HIV(+)の時は、高次周産期医療施設へ転院する必要があります。

トキソプラズマ・サイトメガロウイルス
トキソプラズマウイルス

妊娠中に気をつける母子感染ウィルスです。

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サイトメガロウイルス
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クラミジアPCR

クラミジアは性行為で感染しますが、女性が感染しても自覚症状が少なく、感染に気が付きません。感染していると、不妊症の原因になったり、流産や早産を起こしたり、生まれてくる赤ちゃんに結膜炎や肺炎を起こしたりすることがあります。感染が確認されたらパートナーと一緒に出産までに確実に治しましょう。

乳がん検診(希望者のみ)

妊娠16週までに乳腺エコー(超音波)を行います。マンモグラフィーはX線を使用しますので、原則できません。

妊娠中の乳がん検診

中期検査

50g糖負荷検査

妊娠中期に妊娠糖尿病を発見するための検査です。サイダーのような炭酸の入った糖水を飲んでいただき、1時間後の血糖値を測定します。検査は1時間ほどかかります。午前受付は11時まで、午後受付は16時までになるべくご来院ください。通常のお食事はしてきて構いませんが、甘いもの、カロリーの高い食事は控えてきてください。検査結果が140mg/dl以上の場合、後日、精密検査(75g糖負荷検査)を行い、妊娠糖尿病の有無を判断します。

75g糖負荷検査

50g糖負荷検査で基準値を越えた場合にこの検査を行います。検査には2時間かかります。当日は絶食で来院してください。(飲水は水のみ可)検査の詳細は外来にてご案内いたします。

心電図

心電図で異常がある場合、循環器科へ紹介することがあります。

後期検査

HTLV-1(ATL)検査

HTLV-1にかかっているか調べます。
HTLV-1は成人T細胞白血病(ATL)の原因となるウイルスです。
陽性の場合、ウイルスが母乳を介して、赤ちゃんに移る可能性があります。
お母さんがウイルスを持っているかどうかは、血液検査でわかります。

GBS(B群溶連菌)

妊娠35週以降に腟内と肛門から綿棒で検査します。通常、GBSは母体の一部に存在しても母体には悪影響を及ぼさない細菌ですが、出産時には産道を通る赤ちゃんの目・口・鼻などから入り感染すると、新生児GBS感染症という重篤な病気(肺炎・敗血症・髄膜炎など)を引き起こすことがあります。この検査で陽性(+)であった場合、陣痛が始まった段階で母体への抗生物質の点滴を行い、赤ちゃんへ感染させないよう予防策をとります。しかしごく稀に、予防策を講じても感染してしまう場合もあります。新生児GBS感染症は、もし発症すると短時間で症状が悪くなったり、時には赤ちゃんの命を奪うこともあるので予防が非常に重要です。

ノンストレステスト(NST)

赤ちゃんの心音とお母さんのお腹の張り具合などを見るモニターのことです。このモニターを使って、お腹の上から赤ちゃんの心拍数を連続的に測定し、その変化を分析して、赤ちゃんが危険な状態ではないかどうか予測診断します。約40分、楽な姿勢で休んでいただくだけで、赤ちゃんにもお母さんにも安全で痛くない検査です。

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